赤十字学園について

赤十字学園について

理事長メッセージ

学校法人 日本赤十字学園
富田 博樹

学校法人日本赤十字学園は、日本赤十字社が運営する看護師養成施設の高等教育部門として、昭和29年(1954年)に創立されました。「人間のいのちと健康、尊厳を守る」という赤十字の使命に基づいて、国内外で活躍できる看護職・介護職を養成し、今日では、全国に6看護大学、7看護学部と6大学院、1短期大学を擁する、他に類をみない看護・介護福祉系の学園として、多くの優れた人材を社会に送り出しているものと自負しております。

赤十字は、192の国と地域に広がる世界的ネットワークを活かし様々な人道支援活動を展開している国際的な団体であり、運動体であります。わが国に赤十字が誕生したのは明治10年(1877年)でありますが、明治23年(1890年)には早くも看護師の養成を開始し、その歴史は130年以上に及んでおります。この看護師養成事業は、日本赤十字社における重要な事業の一つであり、本学園は、その一翼を担っております。

国内における少子高齢化の加速は著しく、また、新たな感染症の脅威などにより、社会環境が大きく変動していく中で、看護・介護を取り巻く状況もまた大きく変化しております。社会は、看護・介護の専門職としての更なる広い知識と高度な技術を持った人材、そして、より深く支え合い、人の痛みを分かち合える、心豊かな人材を求めております。

赤十字の看護大学は、このような時代の要請に応えるべく、最新医療に対応した高度な教育環境を整え、赤十字の理念に基づき、各大学の特色を活かした質の高い教育を実践していくとともに、数多くの看護系大学の中から選ばれるような魅力ある大学であり続けるよう努めてまいります。

今後も、看護・介護に関する幅広い知識・高度な技術能力を備え、赤十字の理念である、人間のいのちと健康、尊厳を守る担い手として、地域に貢献でき、国際的に活躍できる人材の育成に取り組んでまいりますので、保護者、卒業生の方々をはじめ、関係の皆さま方には従来に増しての力強い

ご協力とご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

建学の精神

スイス人アンリー・デュナンは1859年、北イタリアのソルフェリーノにおいてオーストリア軍とサルジニア・フランス連合軍との戦いに遭遇し、その惨状を目の当たりにし、「傷つき武器を持たない兵士は、もはや兵士ではない。一個の人間として敵味方の区別なく救わなければならない。」と、周辺の住民と協力し、不休で傷ついた兵士の救護に当たりました。これが赤十字の生まれるきっかけとなったのです。

また、日本においては明治政府と薩摩の西郷隆盛を中心とする反政府軍との間に起きた西南戦争の際に、パリの万国博覧会で赤十字の存在を知っていた佐野常民と大給恒の二人が博愛社(後の日本赤十字社)を設立し、やはり敵味方の区別なく負傷者の救護に当たったのでした。

赤十字の創始者
アンリー・デュナン
(1828年〜1910年)

日本赤十字社
初代社長 佐野常民
(1822年〜1902年)

学校法人日本赤十字学園の設置する赤十字の各看護大学は、この「敵味方の区別なく」、「人間の生命と尊厳を大切にする」という赤十字の人道の理念に基づいて、将来、看護師や介護福祉士として、人の生命や健康を守るために力を尽くそうと志す人材を育成します。その人たちが、目指す資格を取得するために必要な高等看護教育・介護福祉教育を行ないます。
 日本赤十字学園の各看護大学は、卒業生が、卒業後あるいは将来において赤十字のマークを胸に、常日頃から看護師、介護福祉士としてその使命を果たすことに加えて、大規模災害時や、紛争の際に国境を越えて人間の生命と尊厳を守るために活躍することを期待します。

そのため、看護師、介護福祉士資格取得のための技術、知識の修得に加えて、赤十字や国際人道法の基本的知識、災害看護や国際保健等の知識や技術の修得に必要なカリキュラムを準備します。

教育理念

日本赤十字学園の各(看護)大学は、建学の精神に基づき、これを具現化するため次のことを共通の教育理念として掲げ、教育に当たります。

なお、各大学の特色発揮のため、各大学によりこれらに加えられるものがあります。

  • 赤十字に関する理解と共感を育むこと。
  • 看護に関する基本的な知識、技術、態度を身につけること。
  • 自ら学ぶ姿勢を重視した演習や実習を行うこと。
  • ヒューマン・ケアリングの実践、教育、研究の領域において、リーダーシップを発揮する基礎的能力を涵養すること。
  • ヒューマン・ケアリングを実践するために、豊かな人間性と幅広い教養を涵養すること。
  • 保健、医療、福祉の幅広い分野で活躍できること。
  • 高度専門医療に対応できること。
  • 国際的な医療に対応できること。
  • 赤十字の主要な活動である災害救護活動で活躍できること。
  • 地域社会に開かれた大学としての活動を行うこと。
東郷青児作 「ソルフェリーノの啓示」

アクセスマップ

東京都港区芝大門1-1-3 日本赤十字社ビル西館6階
TEL:03-5472-2836

アクセスルート
  • 地下鉄 都営三田線/「御成門」駅A3b出口徒歩約6分
  • 地下鉄 都営浅草線・大江戸線/「大門」駅A5 出口徒歩約7分
  • JR 山手線・京浜東北線/「浜松町」駅北口徒歩約12分